与謝野馨経済財政担当大臣が、NHK日曜討論会でアジアニューディール政策を打ち出すべきだ、東アジア経済圏の形成に力を注ぐべきだという考え方を示した。これは時宜を得た重要な方向性であり、党派を超えて国策として推進すべきだと考える。
アメリカ発の国際金融危機は先進国ばかりでなく、発展途上国にも影響を与えている。今や世界経済は金融危機と実体経済の悪循環を如何に断ち切るかが最重要課題となっている。そのカギを握るのはアメリカであるが、高度成長期にある中国もまた重要なカギを握る。
日本では中国経済が一大危機に直面していて崩壊寸前にあるかのような報道が多いが、実際には4兆元の景気刺激策が着実に実施されようとしている。地方から上がってきた計画は20兆元以上に達し、今、その選択が行われている。また社区(都市の末端組織)などでは、企業への雇用優遇策や高齢者へのサービス券提供など、雇用維持と需要喚起にきめ細かい措置がとられている。国中挙げての総取り組みである。
しかし、長期にわたる右肩上がりの経済が、急激に下降気味となり、中国の行政官と企業家は戸惑いを感じている。政策の実施に当たっては、試行錯誤が免れ得ないだろう。また中国では金融危機を産業構造の転換と高度化を図るチャンスと捕らえているが、それは当然、一国範囲内ではなく、国際的分業の中で考えなくてはならない。先進国日本との協調の余地は極めて大きい。
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