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◆最低賃金の改訂と賃金動向(2007年)

  2007年9月1日、上海市の最低賃金が750元から840元に引き上げられ、深圳特区の810元を超え、最高額となった。同日、マクドナルドは、中国国内815店舗の給与を12%~56%(平均30%)引き上げた。中国に進出して17年が経つが、初めての賃上げである。現場従業員に手厚く、アルバイトで働く学生の賃金が最も大幅に引き上げられた。しかし、販売価格は据え置き。労働効率を高め、賃上げ分を吸収するという。
  1992年、鄧小平の南巡講話により、中国は外資導入に大きく踏み出した。目的は資本と技術。その代価が、使い勝手の良い低廉な労働力であった。10年以上も賃金が殆ど上昇せず、企業も大きく成長し、資本も蓄積できた。しかし、低賃金政策も、格差があまりにも大きくなり、限界に達した。それは外資系企業に止まらず、中国企業にも当て嵌まる。
  最低賃金上昇率の全国平均は、18%である。大幅上昇の理由として、第一に物価取分け食料品の高騰に影響を受ける低所得者に対する配慮と格差是正がある。今後、地方政府は、物価上昇率を見ながら、適宜、最低賃金を改訂していかなければならない。第二が安価な労働力に対する諸外国からの批判がある。大幅な貿易黒字と出稼ぎ労働者など劣悪な労働環境の二点からなる。第三は産業構造の高度化である。労働契約法と相俟って技能者の底上げと長期雇用を推進し、技能向上を図ることにより、技能者に対するハイテク産業のニーズを満たそうとするものである