日中科学技術文化センターブログでタグ「対中投資が減少」が付けられているもの

◆日系企業の対中投資が減少へ

  日本が対中特需に沸いた04年以降、世界の対中投資は、3年連続で600億ドルという高水準を維持している。だが、日系企業の投資は、05年の63億ドルから06年の46億ドルへと大幅な減少を示した。
  この原因は、経済発展に伴い、安価であった土地・労働力、人民元が上昇し始め、更には優遇税制の撤廃を見越してのことであり、日本特有のものとしては、05年春の排日運動の影響と自動車・エレクトロニクスなどの投資が一巡したことである。
  中国側の戦略は、ローテク企業を沿海地区から内陸へ誘致することにより、地域格差を是正し、沿海地区にはハイテク企業を誘致して産業構造を転換するという一石二鳥を狙ったものである。
  しかしながら、外資系企業全てが内陸部へ移動するわけでもない。ローコストという点ではベトナムが注目を浴びている。チャイナ+ONEである。中国とは陸路でも結ばれており、中国企業そのものも、投資を始めている。内陸部も、投資環境を魅力あるものに変えていかなければならない。
 中国はローコストの加工貿易で1兆ドルという莫大な外貨準備高を誇るに至った。元の切り上げを初めとするコスト上昇は、必至である。インド、ベトナムが急追している。外資依存の経済発展は、早晩、転換せざるを得ない。
  06年から商務部は、投資の先行指標である投資契約高を発表しなくなった。日系企業以外も、対中投資の減少が予想されている。「世界の工場」から「世界の市場」への移行が進行しつつある。
  日本国内の自動車市場は、90年に778万台だったが、06年には574万台に減少している。他方、中国は06年時点で720万台にまで増え、日本を抜き去った。携帯電話も既に4億台を超えており、国内市場も成長してきた。元の切り上げは輸出に不利だが、国内消費には有利となる。GDP寄与度の変化は、元のレートによるところが大きい。